「レトルト食品」とは、調理済みの料理や素材をパックに入れて密封し、加熱殺菌処理をした食品のこと。

湯煎や電子レンジで加熱をするだけで、簡単に美味しく食べられることでも人気があり、さまざまな種類の商品が販売されています。

また、レトルト食品の開発は、地域社会への貢献やSDGsの実現も目指せるため、多くの企業がレトルト事業に取り組んでいます。

都給食でも、消費期限を延ばして食品ロスを減らすことなどを目的として、レトルト事業をスタートさせました。

この記事では、レトルト食品の人気の理由と合わせて、レトルト事業の詳しい内容についてご紹介します。

 

レトルト食品の人気の理由とは

 

レトルト食品は、日常生活にすっかり溶け込んでいる食品であり、高い人気を得ています。

なぜそれほどまでに人気があるのか、その理由から見ていきましょう。

 

調理が簡単で美味しい

 

レトルト食品の人気の一番の理由は、調理が簡単で手軽に美味しい食事が楽しめるという点です。

湯煎にしても電子レンジにしても、3~5分程度温めるだけで美味しく食べられます。

調理済みの製品なので、温めずにそのまま食べることも可能です。

携帯用としても持ち運びができて簡単に開けられ、パッケージも捨てやすくなっているため、非常用の保存食としても最適です。

忙しくて時間がない時にも、いつでも気軽に活用できるところも魅力です。

 

賞味期限が長い

 

加圧・加熱・殺菌処理されているレトルト食品は、常温で長期保存ができることでも人気です。

家庭で調理した食品とは異なり、冷蔵庫や冷凍庫に入れて保存しておく必要もありません。

商品によって異なる場合もありますが、賞味期限は1~2年が目安となっているため、備蓄食や非常食としても活用できます。

場所を取らずに、ストックをしておくことも可能です。

 

栄養バランスが良い

 

レトルト食品は、無菌状態で密封されているため食品の劣化が起きにくく、保存料や殺菌料が使用されていないところも特徴です。

空気に触れることもないため、栄養素が失われる心配もありません。

また、圧力を加えながら熱して殺菌するレトルト食品は、圧力釜で料理する役目も果たしています。

特に、レトルトカレーなどの煮込まれた料理は栄養が凝縮され、さらに美味しさを引き出してくれます。

 

種類が豊富

 

レトルト食品は、実に多くの種類の製品が販売されています。

例えば、レトルトカレーだけでも、定番の物からご当地の物、変わり種など、数えきれないほどの商品があります。

その他、食肉・水産加工品。米飯類など、普段口にしている食品のほとんどが存在し、レトルト食品として加工ができないものはない、といっても過言ではありません。

 

食事場所を問わない

 

レトルト食品は、温めるだけですぐに食べられるのはもちろん、温めなくても食べられるもののあるため、食事の場所を問いません。

パウチ詰めの形態の、袋から中身を出すタイプのレトルト食品であれば、持ち運ぶ際にかさばる心配もないため便利です。

また、トレーやカップ状の成形容器に入っているレトルト食品であれば、食器に移す必要もなく容器のまま食べられます。

どこでも気軽に食べられる点も、嬉しい特徴です。

 

レトルト食品は贈り物にも最適

 

レトルト食品は、普段の食事に活用する以外にも、贈り物としても最適です。

高級レトルトギフトや産地限定のレトルトギフトなど、贈り物としてピッタリな商品が多数販売されています。

 

詰め合わせギフト

 

贈り物としてレトルト食品を選ぶ際におすすめなのが、何種類かの商品を詰め合わせた「詰め合わせギフト」です。

通販サイトなどでは、その土地ならではのこだわりの素材を使ったおかずセットや、レトルトカレーのセット、高級レストランの味が楽しめるギフトセットなど、さまざまな商品が販売されています。

手軽で簡単に、そして、いろいろな美味しいものが楽しめるレトルト食品の詰め合わせは、贈って喜ばれるギフトとしても人気です。

 

社会をささえるレトルト事業

 

多くの企業が取り組んでいるレトルト事業は、社会のささえになることでも注目されています。

どのようにして社会に貢献できるのか、詳しくご説明します。

 

地産地消にもこだわる食品も可能

レトルト食品は、地元で生産されたものを地元で消費する、「地産地消」にこだわった食品も利用ができます。

地元で生産された食材は、新鮮なのはもちろん安心感があり、伝統的な食文化を伝えられるというメリットもあります。

食材を効率良く販売ができ、生産者の収益アップにもつながります。

食料不足の解消

 

レトルト事業は、食糧不足の解消にも貢献ができます。

レトルト食品は、米飯類やカレー、野菜、肉など種類が実に豊富で、1~2年の長い期間の保存が可能です。

また、レトルト食品があれば、健康維持に必要な栄養が十分に補えます。

 

災害支援に貢献できる

 

レトルト食品は、災害時の支援として大いに貢献ができます。

 賞味期限が長いレトルト食品は、常温での長期保存ができるため、非常食や常備食としての備蓄が可能です。

調理が不要で温めなくてもそのまま食べられる商品もあり、ストックをしておくといざという時に活躍ができます。

 

地域野菜にこだわる食品も可能

 

地域の特産品や野菜など、地産地消にこだわる食品の利用も可能です。

地域で摂れた野菜を使用したレトルト食品の開発は、地元と企業がタッグを組んで進められ、多くの商品が販売されています。

たくさんの人に知ってもらうことができ、地域の活性化にもつながります。

 

SDGsを目指すレトルト事業

 

レトルト事業は、社会のささえとして貢献できるだけでなく、持続可能な開発目標の「SDGs」の達成も目指せます。

SDGsで定められた目標が達成できる、具体的な内容をご紹介します。

食品ロスの削減

 

賞味期限が長いレトルト食品は、食品ロスの削減にもつながります。

野菜や肉、魚などの食材は、そのままの状態では長期に渡って保管ができず、廃棄されてしまうケースも少なくありません。

また、廃棄されてしまいがちな規格外の食材なども、レトルト食品に使用ができます。

レトルト食品は、どのような食材でも使用ができ、食品の賞味期限が延ばせます。

関連記事

環境に配慮した原材料や容器の選択

 

レトルト食品は、CO2の排出量を削減できるレンジでの加熱に対応したパウチなど、環境に配慮した容器を使用した商品が増えている傾向です。

また、有機肥料を活用して良質な原材料作りに取り組むなど、優しい環境作りへの関心も高くなっています。

 

地域や海外への支援活動

 

地域支援や海外支援を目標に、レトルト事業を始める企業も増えています。

人気の理由にもあるように、栄養バランスが良くて調理が簡単で美味しく、賞味期限が長いレトルト食品は、どこでも食べられるため、支援活動として大いに役立ちます。

関連記事

 

まとめ

レトルト食品は、簡単で美味しく賞味期限が長いなどたくさんの魅力があり、贈り物としても人気です。

レトルト事業は、注目されている分野でもあり、多くの企業が取り組んでいます。

都給食でもレトルト事業をスタートし、地域社会の貢献やSDGsの目標達成を目指しています。