レトルト食品は、調理が簡単ですぐに食べられることもあり、さまざまな種類の商品が販売されています。
非常食や保存食としても役立つ、日常生活に浸透している食品の一つです。
都給食でも、消費者のニーズに応えるために、レトルト食品の事業をスタートさせました。
レトルトにはいろいろな種類があり、温める必要があるものと温める必要がないものがあります。
ただ、なぜ温めるのか、また、温めなくてもいいのか、理由について理解している人は少ないかもしれません。
この記事では、温めないレトルトと温めるレトルトがある理由や、温めないレトルトの仕組みなどについて、わかりやすく解説します。
目次
レトルト食品で、温める必要のあるものとないものがある理由
レトルト食品には、温める必要があるものとないものがあり、どのような違いがあるのか、疑問に思ったことはありませんか?
温めるものと温めないもの、それぞれの食品の違いについて見ていきましょう。
レトルト食品には、温める必要のあるものと温めなくても良いものがある
レトルト食品は、完全調理済の食品となるため、調理する必要がなくそのままでも食べられます。
そのまま食べたとしても、健康面に何か問題があることはありません。
ただ、食品によっては、温めることで中に入っている油脂が溶けて食材に脂がなじむため、美味しく食べられます。
一般的に、スナック菓子やサラダなどのように、常温や冷えた状態で食べる食品であれば、温める必要はありません。
温める必要のあるものは、主にカレーやハンバーグなどのソースや肉類が入ったもの
温める必要があるレトルトは、ソースや肉類など、使用している成分の中に油脂分が含まれているレトルト食品です。
ソースや肉類には動物性の油脂が含まれ、温度が低い状態では固まっています。
油脂分が固まっていても食べることはできますが、味が劣ってしまい本来の風味が感じられず、美味しくは食べられません。
温めることで、油脂分が溶けて中に入っている食品全体に馴染み、美味しく食べられます。
温めなくても良いものは、主にパンやお菓子などの乾燥したもの、サラダチキンやツナ缶などの水分が少ないもの
温める必要がないものは、パンやスナック菓子などの乾燥したものや、サラダチキンやツナなどの水分が少ないレトルト食品です。
ソースや肉類が入っているレトルトのように、中で油脂分が固まることもないため、温めると風味が良くなる、というわけではありません。
温めなくても美味しく食べられるようにあらかじめ調理がしてあり、冷たい状態で食べても美味しく感じられる食品です。
なぜ温め直す必要があるのか?
レトルト食品には、温めて食べる旨の表示がついている物があります。
なぜ温め直す必要があるのか、理由について説明します。
温める必要があるレトルト食品は、味や食感を向上させるため
温めるレトルト食品は、温めなくても見た目はそれほど変わりません。
しかし、動物性油脂が馴染んでいない状態となり、後味や舌触りが劣ってしまいます。
温めるのは、動物性油脂を食品全体に馴染ませて、味や食感を向上させることが理由の一つです。
温めることで、ソースや肉類が柔らかくなり、香りや旨味を引き出す
ソースや肉類が入っているレトルト食品は、動物性油脂が固まってゼリー状になっている場合があります。
動物性油脂は、常温で固まる性質があるため、温め直すと油脂が溶け出してソースや肉類が柔らかくなり、ちょうどよく仕上がるようになっているのです。
食品の香りや旨味が引き出され、美味しく食べられます。
温め方・時間は、電子レンジや湯煎、鍋など製品により最適な方法がある
レトルト食品の温め方や時間は、製品によって異なります。
温める方法として、電子レンジや湯煎、袋から出して直接鍋で温める方法などがあります。
ただ、「電子レンジ対応」などと記載されていないアルミパウチの製品は、電子レンジで温めるのは危険です。
記載されている表示をしっかりと確認し、最適な方法と時間を守って温めましょう。
また、袋から出して温める場合は、水分が蒸発して濃くなる可能性があります。
弱火でゆっくりとかき混ぜながら、少量の湯を加えながら温めるのがおすすめです。
温めなくても食べられるレトルト食品は、そのまま温めずに食べても問題ないのでしょうか。温めないとどうなる?
温めなくても食べられるレトルト食品は、そのまま食べても問題ないのでしょうか。
安全性や品質など、事前に理解しておくことも大切です。
温めなくても良いレトルト食品は、安全性や品質に問題なし
レトルト食品は、加圧加熱殺菌をしている食品です。
温めずにそのまま食べても、安全性や品質には全く問題ありません。
完全に密封されている状態であれば、長期間保存が可能です。
温めなくても美味しく食べられるよう調理
温めなくてもよいレトルト食品は、そのままでも美味しく食べられるように調理された、主に乾燥した物や水分が少ない物です。
動物性油脂が含まれているソースが入っている食品などとは違い、温めても風味は変わりません。
温めることでより美味しくなる場合もあり!
(パンは温めるとふわふわ、お菓子は温めると香ばしくなる)
温めないレトルト食品でも、中には、温めることで美味しくなる物もあります。
例えば、パンは温めるとフワフワになり、お菓子は香ばしくなるでしょう。
食品によっては、好みや状況に応じて、温めて食べてみるのもおすすめです。
どうして温めなくても良いのか?温めないレトルトの仕組み
温めないレトルト食品は、そのままでも安心安全に食べられる仕組みがあります。
どのような仕組みで作られているのか、詳しく見ていきましょう。
温めなくても良いレトルト食品は、水分活性(aw)という指標で保存性を管理
食品は、水分活性が低いほど保存性が高くなります。
温めなくてもよいレトルト食品は、水分活性の数値を低くしているため、安心安全に食べられます。
水分活性とは、水分がどれだけ自由に動けるかを表す数値で、0から1までの範囲で表す
水分活性とは、水分がどれだけ自由に動けるかを表す自由水の数値のことです。
多くの食品には水分が含まれ、水分には次の2つの種類があります。
・糖や塩などに取り込まれて結合してできる結合水
・生の魚や肉などから出るドリップなど、食品から自由に出入りする自由水
水分活性は、缶詰やレトルト食品, 清涼飲料水,魚肉練り製品,食肉製品の製造基準として活用され、0から1の範囲で表されます。
水分活性が低いほど、水分が固定。微生物や酵素の活動が抑制
食品は、自由水の割合が多いほど腐敗の速度が早くなります。
つまり、自由水の数値の水分活性が低いほど水分が固定されるため、微生物や酵素の活動が抑えられて長期保存ができるようになります。
温めなくても良いレトルト食品は、水分活性を0.6以下にすることで、常温で長期保存できる
水分活性は、食品微生物の増殖下限の数値を表します。
温めなくてもよいレトルト食品は、水分活性を0.6以下にすることで、常温でも長期保存ができるように作られています。
参考:https://www.jsrae.or.jp/annai/yougo/320.html
まとめ
レトルト食品には、温めないレトルトと温めるレトルトがあります。
温めるレトルトは、温め直すことで味や食感、香り、風味が引き出されて美味しく食べられます。
温めないレトルトは、そのままでも美味しく食べられるように調理され、安全性や品質も全く問題ありません。
都給食でも、長期保存が可能でいつでも美味しく食べられる、レトルト食品の事業を始めました。
多くのお客様のニーズに応えられるように、幅広い食品の開発に力を入れています。
1973年 京都府城陽市で創業
社員食堂の運営を通じて顧客の人財確保と福利厚生制度の充実に貢献。
「食文化の向上」を企業理念とし、給食を価値ある食事にしていき、深い信頼と絆でさらに長くお付き合い頂ける企業を目指す。
◆事業内容◆
事業所や厚生施設、官公庁の庁舎、研修所における社員食堂及び、大学や高等学校専門学校 の学生食堂を運営。中小企業(30~40人の小規模事業所等)の 社員食堂事業を新事業として展開。レトルト事業開始。
主な得意先:HILLTOP株式会社(京都府)、株式会社神戸製鋼所、京セラ株式会社、京都産業大学、学校法人履正社、キユーピー醸造株式会社、キリンビール株式会社、他多数
◆実績・メディア掲載◆
ダイアモンドオンライン HILLTOP株式会社(京都府)様 取材
大阪中小企業投資育成株式会社 投資先企業
近畿経済産業局 関西企業フロントラインNEXT 新事業展開成功事例として取り上げられる