社員食堂は企業が社員の健康増進を目的に設置する福利厚生で、社員にとって健康的な食事がリーズナブルな価格でとれるのがメリットです。

社員食堂には献立を考える栄養士、調理する調理師などさまざまな役割の人が働いていますが、その中でも大きな人数を占めるのが調理補助です。

調理補助は無資格・未経験でも募集しているところが多く、ハードルが低い印象ですが、本当に未経験でもできるのか不安な人もいるかと思います。

そこで今回は調理補助の仕事がある職場や業務範囲、未経験でも大丈夫なのかどうかについて詳しく解説します。

 

調理補助とは？

調理補助とは、栄養士や調理師が調理に専念できるように、サポートする仕事のことです。

調理補助とは、飲食店や施設などで、調理師の指示に従って食材の洗浄や切り込み、食器や調理器具の準備や洗浄、料理の盛り付けなどを行う仕事です。

調理補助は調理の仕事の入門的なポジションと言えます。

具体的な仕事内容は、調理器具やお皿の準備、野菜や肉のカット、魚を三枚におろす、焼く・煮る・炒めるなどの調理、皿洗い、清掃など多岐に渡ります。

レジ打ちや簡単な盛り付けなども調理補助の担当になることが多く、複数の仕事を同時進行でこなす能力が要求される仕事です。

調理補助はどんな仕事

調理師や栄養士がスムーズに働けるように、食材のカットや皿洗いなど調理にまつわるさまざまなサポートをする仕事です。

調理補助の仕事は多岐に渡り、同時に複数の業務を管理する能力が求められるので、効率重視で進めていくのがポイントとなります。

①調理器具の準備・洗浄・消毒

調理師や栄養士が仕事に専念できるように、調理器具の準備や洗浄・消毒などをします。

②食器の用意

調理師や栄養士の指示に従って、メニューに合わせた調理器具や食器を用意。
社員食堂では複数のメニューの食器を同時に用意しなければならないことが多く、スタッフと協力・連携しながら臨機応変に進める能力が求められます。

③食材の下ごしらえ・カット

調理師が調理しやすいように、野菜や果物の皮むき、食材のカット、食材の仕込みなど必要な下ごしらえをします。職場によっては繊細な作業を求められることもあるので、手先が器用な人が向いています。

④調味料の計量

社員食堂の目的は、社員の健康をサポートすること。健康的な食事を提供するためには、調味料は毎回正しく測らなければなりません。

糖質制限やアレルギー対応など注意深い作業も必要なため、正確な作業が苦にならない人に向いています。

⑤混ぜる・揚げる・焼くなどの行程

調理補助は混ぜる・揚げる・焼くなどの作業も担当します。
マニュアルがしっかりしていることが多いので、心配することはありません。

⑥盛り付け

調理補助は簡単な盛り付けもおこないます。見た目が美しく、食欲をそそるような盛り付けを心掛けなければなりません。

いくら美味しくても、盛り付け次第で見た目が悪くなり、料理全体の印象が悪くなってしまう可能性があるからです。そのため細やかな作業が得意な人は調理補助に向いています。

⑦使用済み食器洗い

食器洗いも調理補助が担当する仕事です。
次から次へと運ばれてくる使用済み食器を手洗いしたり、食洗機に入れる前の食器を軽く洗ったり出し入れしたり、食器棚に戻したりします。

⑧調理場の清掃・洗浄・消毒

 

社員食堂の清掃は企業によっては別で清掃員を雇うこともありますが、調理補助の担当になることが多いです。

快適に仕事ができるように、清潔な調理環境を整えなければなりません。また厨房の衛生管理は食中毒を防ぐといった観点からも大事なので、徹底した清掃・洗浄・消毒が不可欠です。

調理補助の仕事がある職場

調理補助の仕事と言うと「飲食店」や「社員食堂」を思い浮かべる人が多いかと思いますが、「施設」や「病院」など幅広く求人があります。

【調理師の仕事がある職場】

• 飲食店全般（レストラン、カフェなど）
• 社員食堂や学生食堂、学生寮
• 学校、保育園、幼稚園
• 介護施設、福祉施設
• ホテル
• スーパーの総菜売り場
• 弁当屋

下ごしらえや皿洗い、簡単な盛り付けなどは共通する仕事内容ですが、職場ごとに少し仕事内容が違う点に注意しましょう。

たとえば老人ホームなどの介護施設では、柔らかく食べやすく調理する必要があります。アルバイトやパートなど雇用形態も幅広いので、自分に合った勤務先と働き方を選ぶことをおすすめします。

 

未経験でもOK！調理補助の仕事の魅力

 

調理補助の仕事の魅力は

1. 未経験でもOK
2. 料理を作る楽しさを味わえる
3. 料理を提供した人に喜んでもらえる
4. 働きながら調理師を目指せる
5. 料理のレパートリーが増える

です。

未経験でもOK

調理補助の仕事は食器の準備や簡単な下ごしらえ、皿洗いなど難しい作業はないため、調理の仕事をしたことがない方でもOK。調理師は資格が必要ですが、調理補助は無資格で働けます。

パートやアルバイトの雇用形態で募集していることが多く、社会人経験やブランクが問われることもほとんどないため、未経験でも比較的挑戦しやすい仕事です。

自炊経験が豊富な人や料理好きな人なら、より調理補助の仕事に向いています。プロの調理師が料理を作っている様子を間近で見られたり、素材の味の引き出し方を学べたりするので、大変有益な仕事と言えるのではないでしょうか。

料理を作る楽しさを味わえる

調理補助の仕事は料理を作る楽しさを味わえます。調理師の指示の下で食材の切り方や火の通し方、調味料の使い方が学べるので、家庭料理とはまた違った観点から料理の腕を磨けます。

経験を積めば積むほど料理の腕が上がり、段取りよく仕事をこなせるようになるでしょう。

料理を提供した人に喜んでもらえる

社員食堂の調理補助の仕事は、社員から「美味しかった」「ごちそうさま」など感謝の言葉をダイレクトに受け取れる仕事です。

料理を作っているのは調理師ですが、調理補助も食材のカットや簡単な火入れなどかなり調理に関わっているため、仕事の成果が認められるのは嬉しいもの。

仕事に疲れていても、このような言葉をかけてもらえたら疲れも癒され、翌日の仕事へのモチベーションアップに繋がるのではないでしょうか。

また頻繁に足を運んでくれる社員と顔なじみになれば、メニューについて意見を聞けることで改善点が見えてきて、より喜んでもらえる献立作りに活かせることもあります。

働きながら調理師を目指せる

調理補助のメリットの一つに、働きながら調理師を目指せることが挙げられます。

「調理師の資格を取るなら専門学校に通わなければならないのでは？」と考える人もいるかと思いますが、社員食堂や飲食店、給食施設などで2年以上の調理経験があれば、調理師国家試験の受験資格に該当する可能性は大いにあるのです。

パート・アルバイト雇用の場合は「1日6時間以上、週4日以上」を満たさなければ調理経験としてみなされない点に注意しましょう。

社員食堂では健康増進を目的としたヘルシーメニューが作られているので、調理師資格を取りたい方にとって、働きながら知識・経験が得られる理想的な職場だと言えます。

料理のレパートリーが増える

調理補助は調理師の指示で料理をするので、プロならではの味付けや盛り付け、食材の組み合わせなどが学べます。

飲食店の本格的な料理のレパートリーが増えるので、家族に作ってあげたら喜んでもらえるのではないでしょうか。

 

まとめ

 

調理補助の仕事は食材のカットや下ごしらえ、簡単な調理、盛り付けがメインなので、未経験でもOKです。
調理師が実際に調理している様子を見られるので、料理の腕が上がりレパートリーも増えるのが嬉しいポイント。
将来的に調理師も目指せるなど、キャリアアップしながら長く続けられる仕事です。

社員食堂を受託する「都給食」では、ほとんどの店舗がパートスタッフのみで運営しています。

本社工場で食材を下処理・加工するので、調理担当がするのは「混ぜる・揚げる・焼く」等の最終工程の調理のみ。一つひとつのメニューにわかりやすいレシピが用意されており、それを見ながら作るので未経験でも安心です。

また「都給食」には500種類以上のメニューがあり、「都給食で働いたら料理のレパートリーが増えた」「料理の腕が上がった」と喜ばれています。
色々とメリットが多い調理補助の仕事は料理好きな人はもちろん、未経験の人にもおすすめです。