社員食堂であっても、給食会社が委託を受けて運営する場合は通常の飲食店と同じように、利益を出していく必要はやはりあります。
しかし、外部の人が来ることはあまりありませんし、その会社の従業員の利用だけで運営を成り立たせるのは難しい話ですよね。
今回は、社員食堂の利益について、見ていきましょう。
目次
社員食堂の利益とは?
社員食堂は企業が経営しているため、通常の食堂とは少し利益の出し方が異なります。それではどのように社員食堂が利益を出していくのか、4つの方法を紹介していきましょう。
飲食店と違う原価やコスト
社員食堂は普通の飲食店とは違う原価やコストで食材などをまとめて購入します。
通常の飲食店はよく原価3割で運営していると言われますが、社員食堂についてもそれは同じです。しかし、一般的な飲食店は固定メニューが何十種類もあるのに比べて、社員食堂は日替わりメニューが数種類と麺類やカレーなど、毎日日替わりがある一方で、メニュー点数を絞って運営を行い、調理にかかる人件費を抑えることができます。
家賃や調理器具・光熱費
普通の飲食店は食事の代金の中に家賃や調理器具、光熱費が含まれますが、社員食堂の場合には、企業の厨房・調理器具を借りて運営するため、ほとんどの場合、それらの費用は企業が負担します。
また、企業の社員食堂についてはほとんどの場合、家賃は発生しません。
家賃の料金は一般的な飲食店の場合、食事の料金の大部分を占めてしまうくらいに高いことが多いので、その経費が不要となることで一般的な飲食店に比べ、安価な商品を提供することができます。
飲食店とのサービスの違い
レストランや居酒屋のような飲食店は、水や商品をテーブル席まで運ぶフルサービスですが、社員食堂はカウンター越しで商品提供を行い、ご利用者がカウンターまで商品を取りに行くことで、ウェイターやウェイトレスが不要となり、人件費を抑えることができます。
食材ロスの違い
一般的な食堂は、利用者の予想が難しいため、実際に使う量よりも多めに食材を仕入れ、それが余ったら捨ててしまいます。
それに比べると、社員食堂は利用対象者が社員であるため、来店者の数の予想がしやすいと言う特徴があり、一般的な食堂のように来店者が大きく上下するということがありません。
そのため仕入れる食材の量をコントロールしやすく、食材ロスの量を減少させることができ、仕入れの経費の削減をすることが可能となっています。
社員食堂が社員にもたらす利益とは
社員食堂最大のメリットは、社員が通常よりも安い料金で食事を食べることができます。
また、多くのメニューがコンビニや飲食店のような塩分やカロリーの高い食事ではなく、栄養士の考えた栄養バランスの良い食事のため、社員全体が意識せずに健康バランスを保つことができます。
そして慌ただしいランチの時間に外出して食事を食べることがなくて済むので、移動時間を短縮することができ、さらには社員食堂は社員全体が集まる共有スペースでもあるので、普段なかなか話す時間のない社員同士が一同に介してコミュニケーションを取ることができます。
コミュニケーションの結果社員の連携が強くなり、仕事が上手くいく結果が向上する他、普段違う部署の人などど話すことで貴重な話を聞くことができ、そこから自分一人の視点では見ることのできない、より広い視野でのアイデアを得ることを期待することができます。
社員食堂の利益を赤字にしないためには
社員食堂の経営は、赤字経営となることが一般的に多いようです。
何故そうなるのかと言うと、大きな原因として一回の食事の単価が低くなりがちなところがあります。これに関しては一般的な食堂と変わりませんが、食材に関する費用や人件費が高くなっても、社員食堂のメニューの価格が変わることはあまりないということもあります。
また食材ロスも当然ありますし、他の飲食店のように大幅に来客者が多くなる日がある、人気が出てお客さんが増えると言う可能性が少ないのも大きな問題となります。
それでは社員食堂の利益を赤字にしないためには、何をすればいいのかというと、仕入れ単価と人件費といった経費を抑えることと、社員の社員食堂の利用率を上げることが、もっとも大きいと言えるでしょう。
しかし社員食堂の利用率を上げるのは本当に困難であり、だからこそ社員食堂の経営は赤字になってしまいます。
社員食堂の利用率を高めるためには、現在扱っている社員食堂のメニューを改めて見直し、自社の社員が好むメニューを入れるようにすることや、社員食堂全体の雰囲気を見直したり、机や椅子などのインテリアの配置やデザインを変更したりすると良いでしょう。
特に忙しい社員にとっては、手軽に食べられて時間短縮ができるものが好まれます。そば、うどんのような素早く食べれるものも忙しい社員の人も日常的に利用してくれるようになるかもしれません。
まとめ
赤字になりやすい社員食堂の特徴と、赤字にならないための提案をおこなってみました。
しかし自社の社員食堂のメニューやインテリアのデザインを改めて変えるのは、大幅な変化を加えることはなかなか難しいかもしれません。
現在には外部委託式の社員食堂があり、社員食堂の人気を変えてみたい、または自社に社員食堂を設置したいと考えている人は、導入を考えてみてはどうでしょうか。
外部委託形式であれば、契約すればすぐに社員食堂のメニューが変更可能になるので、社員の好みのメニューを加えてみたいと言う方は、一度相談してみることをおすすめします。
1973年 京都府城陽市で創業
社員食堂の運営を通じて顧客の人財確保と福利厚生制度の充実に貢献。
「食文化の向上」を企業理念とし、給食を価値ある食事にしていき、深い信頼と絆でさらに長くお付き合い頂ける企業を目指す。
◆事業内容◆
事業所や厚生施設、官公庁の庁舎、研修所における社員食堂及び、大学や高等学校専門学校 の学生食堂を運営。中小企業(30~40人の小規模事業所等)の 社員食堂事業を新事業として展開。
主な得意先:HILLTOP株式会社(京都府)、株式会社神戸製鋼所、京セラ株式会社、京都産業大学、学校法人履正社、キユーピー醸造株式会社、キリンビール株式会社、他多数
◆実績・メディア掲載◆
ダイアモンドオンライン HILLTOP株式会社(京都府)様 取材
大阪中小企業投資育成株式会社 投資先企業
近畿経済産業局 関西企業フロントラインNEXT 新事業展開成功事例として取り上げられる